コーヒー豆の概要、栽培、焙煎、等級など



コーヒーノキ概要
コーヒーノキ(COFFEA)は、アカネ科属する植物でアラビカ種とロブスタ種、リベリカ種などに分別されています。アラビカ種の原産地はエチオピア南西部です。グアテマラではほとんどアラビカ種が栽培されています。グアテマラ国内ではアラビカ種の中でティピカ(TYPICA)、ブルボン(BOURBON)、カツウラ(CATURRA)、カツアイ(CATUAI)が栽培されて最近ではゲイシャ(GEISHA)も少しずつ栽培しています。
コーヒーの木は何もしないと10mほどの高さになる木ですが剪定することで3m程度の高さで管理しています。3年から5年程度で花を咲かし実をつけます。濃い緑色の葉をつけ白い花をつけます。果実は通常赤、突然変異種で黄色の実もあります。この果実の中に通常2つの種子が含まれ、その種子がコーヒー豆となります。
コーヒー豆は北緯、南緯それぞれ25度以内の地域でコーヒーベルトと呼ばれる亜熱帯もしくは熱帯地方の高地で大規模に栽培されています。気温でいうと1年中16度から23度の環境が最適です。グアテマラの低地ではほとんど生産されていませんが標高650m以上の場所で栽培されています。地域的にはアンティグア(ANTIGUA)、伝統のアティトラン(ATITLAN)、雨林地域のコバン(COBAN)、標高高いウエウエテナンゴ(HUEHUETENANGO)、アカテナンゴ火山(ACATENANGO)、フライハネス(FRAYJANES)、サンマルコス(SAN MARCOS)、ニューオリエンテ(NEW ORIENTE)が有名となっています。
日本の缶コーヒーでサントリーが出しているレインボーマウンテンはご存じかもしれません。ジャマイカの有名銘柄のブルーマウンテンを文字ってグアテマラの民族衣装などのレインボーカラーから名前が作られています。レインボー(虹色)の7色ということから7つの有名な生産地のコーヒー豆を利用しています。またサントリーは期間限定でこれらの生産地の豆51%とほかのコーヒー豆をブレンドして缶コーヒーを地域限定販売しました。

写真上はアマレロという突然変異種で黄色の実
写真下はすべての実が熟していない通常の実


写真上は農園の労働者から摘み取りの説明を受けている。
写真下はコーヒーの木に欠かせない影を作るグラビレアというシェードツリー

コーヒーの木の白い花

熟した赤い実を潰すと中にコーヒーの豆2つがパーチメントのぬるぬる状態で出てくる。

コーヒーの木の栽培から一杯のコーヒまで
コーヒー豆の種の状態からコーヒーを淹れるまでには大きく分けると栽培、加工、輸送、焙煎、挽き、淹れるという感じなのですがもっと細かく分けると下記の工程、種類があります。
栽培
・苗作りのためのコーヒーの種子の選別
・土壌作り
・苗作りと植え付け
・シェードツリーの選定と植え付け
・肥料やり、雑草とり、水やりやシェードツリーの剪定
・コーヒーの木の剪定
・3-5年管理
・病気対策
・害虫対策
・手摘みによる実の収穫
水洗式精製(BENEFICIADO HUMEDO)
・赤い果肉(PULPA)を果肉除去機(DESPULPADOR)で除去
・18~36時間発酵させ、洗浄
・乾燥をさせ生豆(ORO)に外皮のついたパーチメント(PERGAMINO)の状態にする。
・外皮を除去して生豆にする。
・腐食豆、ゴミなど除去
乾燥式精製(BENEFICIADO SECO)
・赤い実をそのまま乾燥
・乾燥した赤い部分を除去
・生豆の外皮の部分を除去
・腐食豆、ゴミなど除去
*グアテマラでは輸出用など大規模生産の場合はほとんど水洗式精製で行われていますが、小規模生産、コーヒー生産者の家庭内での消費では個人でも扱いやすいため乾燥式精製が行われています。
輸送
・保存、国内輸送
・輸出手続き
・搬送
・輸入手続き
焙煎
焙煎の深さには8段階あります。
・ライト(Light)
・シナモン(Cinnamon )
・ミディアム(Medium)
・ハイ(High)
・シティ(City)
・フルシティ(Fullcity)
・フレンチ(French)
・イタリアン(Italian)
*日本人好みはハイからシティーロースト程度の煎り具合です。
豆の挽き
・極細挽き
エスプレッソ、イブリック向きです。苦みの強い濃いです。
・細挽き
ウォータードリップ(水出しコーヒー)向きです。
・中細挽き
ペーパードリップ、コーヒーメーカー向きです。
・粗挽き
カフェプレス向きです。
コーヒーを淹れる
・ペーパードリップ
・サイフォン
・ネルドリップ
・エアロプレス
・コーヒーメーカー
・水出しポット
・ウオータードリップ
・フレンチプレス
・エスプレッソ
・トルコ式コーヒー






